日本人留学生はどの国にいるのか。採用企業が見るべき母数と時差
海外大生採用は、米国・英国だけを見ると取りこぼします。母数は国別人数だけでなく、時差とキャリアフォーラムの有無で見ます。
さきに答え
海外の大学にいる日本人学生の母数は、短期を含む留学開始者で91,054人、主に長期留学で約50,000人規模です。採用企業が見るべきなのは、単純な人数順ではなく、JST±2時間圏に約35,600人がいて、韓国・台湾・タイ・フィリピン・マレーシア・シンガポールにはキャリアフォーラムの空白があることです。オンライン採用なら、この時差圏から先に設計するのが現実的です。
海外大生採用を考えるとき、最初に見るべき数字は『海外に日本人学生がどれくらいいるか』です。ただし、人数だけを見ても採用設計には使えません。時差と、学生が企業に会える既存の場所があるかを重ねて見ます。
JASSOの2024年度調査では、2024年度に海外留学を開始した日本人留学生数は91,054人、そのうち協定等に基づかない留学は33,792人です。MARKET.mdでは、文部科学省の海外機関把握の統計をもとに、主に長期留学の母数を50,139人と置いています。
国別の母数と採用上の意味
| 国・地域 | 留学開始者/年 | JSTとの時差 | キャリアフォーラム | 採用上の見方 |
|---|---|---|---|---|
| アメリカ | 12,627 | -13〜16h | あり | 母数は大きいが競合と時差が強い |
| オーストラリア | 9,329 | +1h | あり | 時差は近いが既存イベントがある |
| 韓国 | 8,360 | 0h | なし | 時差ゼロでオンライン接点を作りやすい |
| 台湾 | 5,260 | -1h | なし | 母数と時差のバランスがよい |
| タイ | 4,789 | -2h | なし | 現地日系企業との接点も作りやすい |
| フィリピン | 3,697 | -1h | なし | 英語環境の学生に会いやすい |
| マレーシア | 3,064 | -1h | なし | 単位インターン文脈で会いやすい |
海外大の日本人学生を採用する企業が、先に整えるべきこと母数を見たあと、採用運用に落とすための全体設計はこちらです。
米国・英国だけを見ない理由
米国と英国には、キャリアフォーラムという強い既存接点があります。もちろん採用対象として重要ですが、企業側から見ると、競合も多く、現地出張や時差対応の負荷も大きい地域です。
一方で、ASEAN・東アジアのJST±2時間圏は、日本時間の説明会や面接に乗せやすい。大型フォーラムが薄い地域では、企業側がオンラインの接点を作るだけで、学生にとって意味のある入口になります。
JST±2時間圏を採用単位にする
| 採用単位 | 対象 | できること |
|---|---|---|
| 国単位 | マレーシア、台湾、韓国など | 大学・学生会・現地日系企業と接点を作る |
| 時差圏単位 | ASEAN・東アジア・豪州 | 1回のオンライン説明会で複数国をカバーする |
| 職種単位 | IT、海外営業、調査、マーケなど | 少人数でもマッチの密度を上げる |
海外大生のオンライン面接は、時差を前提に設計する時差圏を決めたら、面接枠の出し方まで落とし込みます。
現地日系企業の母数も見る
学生だけでなく、企業側の現地拠点も接点になります。MARKET.mdでは、タイ6,083社、マレーシア1,295社、シンガポール1,199社、東南アジア主要6カ国で約14,700拠点と整理しています。学生と同じ国にいる日系企業は、日本の対面イベントに頼らない採用導線を作れます。
現地日系企業が、同じ国の日本人学生に会う方法日本国内企業ではなく、海外拠点側から採る場合の設計です。
まとめ
- 日本人留学生は短期を含む留学開始者で91,054人、長期で約50,000人規模。
- 採用では人数だけでなく、時差とキャリアフォーラムの空白を見る。
- JST±2時間圏はオンライン採用の最初の対象にしやすい。
ひとことアドバイス
採用したい職種を1つ選び、対象国を時差で3つまでに絞ってください。
よくある質問
留学開始者数はそのまま採用対象人数ですか?
最初に狙う国は人数が多い国ですか?
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