英語CVを日本語ESに変換するとき、直訳してはいけない

英語CVは能力と実績の一覧、日本語ESは経験の過程を読む書類です。同じ材料を、ガクチカ・自己PR・志望動機に分け直します。

7分で読めます

さきに答え

英語CVを日本語ESに変換するコツは、箇条書きを直訳せず、『状況、課題、自分の行動、変化』に戻すことです。CVのAchievementはガクチカへ、Skillsは自己PRへ、ObjectiveやInterestは志望動機へ分けると、日本企業が読みやすい形になります。

英語CVを日本語に訳しただけのESは、たいてい読みにくくなります。理由は簡単で、CVとESは目的が違うからです。CVは何ができるかの一覧。ESは、どう動く人かを読む文章です。

翻訳ではなく、分解です。英語を日本語にする前に、経験を元の場面に戻します。

CVの項目を、日本語ESの欄に分ける

英語CVの項目ESで使う場所変換するときに足すこと
Education履歴・基本情報大学名、専攻、卒業見込みの正式表記
Experience / Projectsガクチカ何に困り、どう動いたか
Skills自己PRそのスキルを使った具体場面
Awards / Achievementsガクチカまたは自己PR結果に至るまでの過程
Objective / Interests志望動機興味を持ったきっかけと確かめたい仕事
CVの情報は捨てない。ESの質問に合わせて置き直す。

たとえばCVに『Led a team of 5』と書いてあっても、日本語ESでは『5人を率いました』だけでは足りません。なぜリードする必要があったのか、何が難しかったのか、何を変えたのかを書きます。

Achievementをガクチカに変換する

直訳しただけ

5人のチームを率い、マーケティングプロジェクトで優秀な成績を収めました。

ESに直した例

5人のマーケティング課題で、最初は全員が別々に調べていて結論が揃いませんでした。そこで顧客、競合、価格の3項目に分け、発表前に結論を1枚にまとめる役割を作りました。

結果を消す必要はありません。結果の前に、詰まりと行動を置きます。

  1. 1. 動詞を拾うled、managed、analysed、designed、coordinatedなど、CVにある動詞を抜き出します。
  2. 2. その前の困りごとを書くなぜその行動が必要だったのかを思い出します。ここがないとESは薄くなります。
  3. 3. 自分の判断を書く言われた通りにやったのか、自分で変えたのか。採用担当が見たいのはここです。
  4. 4. 変化を短く置く数字があれば使います。なければ、会議が進んだ、役割が明確になった、発表が通った、など事実を書きます。

英語の立派な動詞を、日本語の立派な抽象語に置き換えないこと。行動の形に戻すのがコツです。

Skillsを自己PRに変換する

CVのSkills欄にPython、Excel、Figma、Research、Communicationと並んでいても、そのまま自己PRにはなりません。自己PRでは、スキルそのものより、仕事で再現できる動き方を示します。

スキル一覧のまま

私の強みは分析力です。PythonとExcelを使うことができます。

自己PRにした例

数字を見て原因を分けることが得意です。授業プロジェクトでアンケート結果を整理した際、平均値だけでは差が見えなかったため、回答者の属性ごとに分けて傾向を見直しました。

ObjectiveやInterestsを志望動機に変換する

CVのObjectiveやInterests欄は、英語圏では『何がしたいか』を一文で置く場所です。日本語の志望動機は、そこに『なぜそう思ったのか』のきっかけを足す必要があります。CVの一文をそのまま志望動機欄に貼っても、読み手には唐突に見えます。

CVのObjectiveのまま

Interested in marketing roles that leverage cross-cultural communication skills.

志望動機にした例

現地チームと日本の取引先の間で、伝え方の違いから何度も誤解が起きるのを見てきました。同じ内容でも、相手によって伝え方を変えると噛み合うと分かった経験から、人と人の間をつなぐ仕事に関わりたいと考えています。

興味の対象だけでなく、興味を持ったきっかけの場面を1つ添えると伝わります。

CVを作ってきた人は、材料をもう持っています。足りないのは実績ではなく、読み手に合わせた並べ替えです。

まとめ

  • 英語CVは直訳せず、状況・課題・行動・変化に戻す。
  • Experienceはガクチカ、Skillsは自己PR、Objectiveは志望動機に分ける。
  • 抽象語ではなく、実際の場面と動作で書く。

ひとことアドバイス

CVの一番上にある箇条書きを選び、『その行動が必要になった理由』を日本語で足してください。

よくある質問

英語のCVを添付して、日本語ESは短くてもいいですか?
企業が両方求める場合は添付して構いません。ただし日本語ESが薄いと、経験の中身が伝わりません。CVは材料、ESは説明と考えてください。
スキルが多い場合、全部自己PRに入れますか?
入れません。応募先に近いスキルを1つか2つ選び、それを使った具体場面を書きます。
CVにObjectiveやInterestsの欄が無い場合、志望動機はどう作りますか?
無理に埋めなくて大丈夫です。ExperienceやProjectsの中から、興味を持ったきっかけになりそうな場面を1つ選び、そこから志望動機を書き起こしてください。
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