「自分らしさ」は、盛らずに出せる
きれいな言葉でまとめるほど、他の人と同じ紙になります。自分の輪郭を残したまま書くための考え方。
さきに答え
「自分らしさ」は性格を表す形容詞ではなく、自分が何かを選んだ場面に出ます。主体性・協調性・グローバルな視点といった就活用語に寄せるほど、誰が書いても同じ紙になります。なぜその国のその大学を選んだのか、楽な道と面倒な道でどちらを取ったのか——具体的な選択を書けば、盛らなくても輪郭は残ります。
レジュメを書き始めると、多くの人が無意識に「就活っぽい言葉」に寄せていきます。主体性、協調性、グローバルな視点。読みやすくはなりますが、同時に、誰が書いても同じ紙になります。
整えすぎた例
多様な価値観を持つメンバーと協働し、主体性を発揮してプロジェクトを成功に導きました。
輪郭が残っている例
5人中4人が現地の学生で、議論が英語で速く進むので最初は口を挟めませんでした。発言できないなら準備で勝とうと思って、前日に論点を英語で書き出して持ち込むようにしたら、少しずつ意見を通せるようになりました。
後者のほうが長いですが、読み手に残るのは後者です。
自分らしさは、性格ではなく「選択」に出る
「明るい」「粘り強い」のような性格の言葉は、証拠がないと伝わりません。かわりに、自分が何かを選んだ場面を思い出してください。そこに人柄が出ます。
- なぜ日本ではなく、その国のその大学を選んだのか
- 楽な道と面倒な道があったとき、どちらを選んだか
- まわりがやめた時に、続けたことはあるか(逆に、やめたことはあるか)
「やめた」も立派な材料です。何を捨てて何を取ったかが分かる人は、仕事でも判断ができる人だと思われます。
同じことを書いている学生は、たくさんいる自分の輪郭を残したうえで、さらに埋もれないための考え方はこちらに書きました。
書きたくないことは、書かなくていい
自分らしさを出すことと、何でも開示することは別です。話したくないことは書かなくて構いません。ただ、話せる範囲の中では、角を丸めすぎないこと。丸い紙は記憶に残りません。
海外大生が、輪郭を消してしまいやすい場面
- 「留学して視野が広がりました」で終わらせる。何が広がったのか、具体的な場面が無いと誰でも書ける言葉になります。
- 苦労話を、乗り越えた結果だけで書く。何につまずいたのか、どう変だったのかを消してしまうと、選択の跡が見えなくなります。
- 「多様性」「グローバル」のような、留学経験のある学生の多くが使う言葉に頼る。使うなら、その言葉の中身を自分の場面で説明します。
国籍やビザの話も同じです。自分から強みとして書くより、経験の中でどう動いたかを書くほうが、結果的に伝わります。
『選択』が見つからない時の探し方
選択と言われても思いつかない人は、大きな決断だけを探そうとしています。実際は、毎週の小さな判断のほうが見つけやすいです。
- 誘われたことを断って、別の予定を優先したことはあるか
- みんなと同じやり方が非効率だと感じて、自分のやり方に変えたことはあるか
- 失敗した後、同じ方法をもう一度試したか、別の方法に変えたか
選択が見えない例
サークルの活動には積極的に参加し、いろいろな経験を積みました。
選択が見える例
サークルの飲み会よりも、平日の練習に必ず出ることを優先していました。理由は、その場にいないと決まったことが自分だけ伝わらなくなるからです。
『積極的に参加した』ではなく、何を優先し、何を後回しにしたかを書くと輪郭が残ります。
レジュメは「聞かれたいこと」を仕込む場所輪郭を残した経験を、面接でさらに深く話すための書き方はこちらです。
会社は、レジュメのどこを見ているのか自分らしさを出したうえで、読み手が実際に何を探しているかも合わせて確認できます。
まとめ
- 就活っぽい言葉に寄せるほど、誰が書いても同じ紙になる。
- 自分らしさは性格の形容詞ではなく、選択した場面に出る。
- 書きたくないことは書かなくていい。ただし、書く範囲では角を残す。
ひとことアドバイス
書いたあとに「これ、他の人でも書ける?」と一度読み返してみてください。書けるなら、まだ削れます。
よくある質問
「グローバルな視点」は書いてはいけない言葉ですか?
自分らしい選択が思いつきません。どこから探せばいいですか?
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